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2018年6月6日水曜日

Coupe du Japon CJ-1 石川 一里野 stage

Coupe du Japon CJ-1  一里野

2018年6月3日(日)開催

出走カテゴリ:男子エリート (7 laps)

天候・コースコンディション:晴れ・ドライ/ウェット

リザルト:2位/48名出走 (18名完走)

ピットサポート,メカニック・パーソナルサポート:PAXPROJECTPowerBar, TopSpeed, LAKE, New-HALE

Ride data of  PAXPROJECT XC-29er with SRM PC8

Bike:PAXPROJECT XC-29er (gearratio:34 × 10-50t)

Distance:26.5km  time:1°23'32"  ave speed:19.2km/h

Wheel:PAXPROJECT carbone fat rimtape less 

Tire:IRC tire MIBRO for MARATHON  1.6bar

Race bike main component:SRAM XX1 & XO1 eagle one by twelve system

Power data recording medium:SRAM XX1 Quark (wolftooth 34t)

Normalized power:367w TSS:128.0 work:1,453kJ

Energy food, drink:PowerGel × 3, TOPSPEED × 1, TOPSPEED mineral tablets

Shoes:LAKE MX332 custom model

Taping:New-HALE ニューダッシュ, クライミングテープ, Vテープ


Coupe du Japon CJ-1 一里野ステージに参戦してきました。

昨年のこのレースで、CJ-1 初優勝を飾ったこともあり、比較的相性が良いと考えているこのコース。
本来であれば、目標は優勝と掲げ強気で臨みたかったものの、前週までのレースのダメージや、日々の仕事での疲れが全く抜けず、不安のある状態でレースを迎えました。

レース前日は午後に会場入り。
コースに関しては、前半区間に若干の変更があったものの全体的に急斜度の登りが多く、登坂力が試されるコースレイアウト。
1時間で3~4周ほど走り、身体の状態を確認しつつ、機材のセッティングを決めていきました。

身体面では若干の疲労がある程度で特に問題は無かったものの、精神面の状態がかなり悪く、ネガティブ要素ばかり考えてしまう思考状態になっており、翌日のレースまでにどう改善すれば、良い状態でレースに臨めるのか考え、その後の時間を過ごしました。

当日は少し暑いぐらいの快晴。
コースコンディションも前日と特に変わりなく、心配されることは自身のモチベーションの維持でした。

レース前のウォームアップは、いつも通りの15分ローラーと短時間高強度の実走。
連戦の影響による身体の疲れは残ってはいたものの、脚は比較的良く回り、ウォームアップで集中力を高め、良い状態でスタートラインに並ぶことが出来ました。

レーススタートは定刻通り、13時30分。
スタート位置は、3列目最左寄り。
Photo:Ito san.
スタート直後はやや埋もれてしまったものの、直後の直登区間で徐々に順位を上げ、7~8番手の位置で展開。
その後は、フィードエリアの前の登りと、その後のコースの頂点までの登り区間で順調に順位を上げ、3位まで浮上します。
1周目ということで比較的余裕を持つ意識で進めていきますが、この時から既に若干の腰の痛みを感じながら走っていました。
Photo:Ito san.
後半のシングルトラック区間でも順位をキープし、1周目は3位終え2周目以降へ。

2周目に入り、一旦落ち着くことを意識して進めていきます。
その中でも、2周目中盤からランデブ状態になった、弱虫ペダルサイクリングチームの前田選手と、この後はパックでレースを展開していきました。

先頭を走る、SPECIALIZED RACING の平林選手とは30秒以上の差。
目視では捉えられてはいたものの、なかなか差が縮まらずむしろジリジリと離されていき、先頭まで追い付くためのペースアップは、レース終盤のペースダウンに繋がると考え、現状のペースを維持していく方向にプランを修正しレースを進めていきました。

3周目以降の周回においても、前田選手とパックの状態は変わらず。
ライダーと機材の特性上、登り区間は私が前に出て、下り区間は逆に前に出てもらう、という形を取りハイペースを維持したかったものの、登り区間の私のペースが思うように上がらず、大半の区間は前田選手に前を引いてもらう状態が続きました。
Photo:Ito san.
4周目、5周目、6周目とレースが進むにつれて、パックの形態が安定してきたものの、序盤から感じていた腰の違和感が強い痛みとして現れ始めてしまいます。
丁寧に踏まない限り、シッティングの状態が辛く、極力ダンシングを上手く活用し現状のペースを維持することに努めました。
更には、暑さもそれなりに影響し、序盤は喋る余裕すらあった心肺機能も、追い込まれていく状態。
給水をしっかり取り、終盤の勝負に備えて落ち着くことを意識していきました。

そして、最終周回の7周目へ。
腰の痛みはピークに達し、スタート直後の直登区間で、前田選手に若干の遅れを取ります。
本心は、1位でなければ、2位も3位も変わらないと考えていたため、腰を労り無理に追わなくても良いかと考えてはいたものの、このまま何もしないでレースが終わってしまうのも面白くなく、また私を支援してくださっている方々の期待を、自身の感情を優先するがゆえに、裏切るのは非常に申し訳ないという思考が働き、最後の最後までひとまずは攻めてみようという思考に切り替え、最終周回を進めていきました。

ゲレンデ区間の頂点付近で、前を行く前田選手を捉え2位に浮上。
そこからは無我夢中で攻め、最後まで出し切るイメージで走りました。

最終コーナーを抜け、ホームストレートへ。

CJ-1 一里野 ステージ 2位で終えました。

優勝の平林選手とは、1分30秒もの差。
本調子でレースに臨めたとしても、付いていくことが精一杯であったと感じ、まさにあっぱれな優勝でした。
3位の前田選手も、彼の能力を存分に使って協調体制をとってもらい気持ちの良いレースをさせてもらえただけに、感謝の他ありません。
Photo:Ito san.
今回のレース。昨年優勝したコースということもあり、本来ならばこのレースにピークを合わせ連覇したかったということが本音でした。
しかし、5月上旬の CJ-1 朽木 ステージから毎週のように国内外のレースに参戦し、レーススキルはアップしていったものの、身体の筋力レベルやフィットネスレベルは徐々に下がっていくことを同時に感じ、もどかしい気持ちでもありました。
結果として、一番照準を合わせたかった、今大会にコンディションを合わせることができなかった点は、自身の調整能力不足であったと痛感しています。
また、連戦の疲労に加え、仕事の疲れや、地元でのレース開催ということもあり、休養が殆ど取れず、練習と休養のバランスが取れていないオーバーワークな状態であったと、今は考えています。


ゴールデンウィークから始まった 5連戦。
どのレースも、予め想定していたプラン通りにレースを展開出来ず、思い通りに進められた完璧なレースというものは、1つもありませんでした。
しかし、どんな状況下においても、1つでも上の順位で、また1秒でも早くゴールするために全力を尽くしたことは確かです。
この経験を無駄にせず、今後の国内外のレースに生かし、自身の飛躍につながればと思っています。

今後は、身体的にも精神面でも休むことを欲しているため、少しの期間休養を取りたいと思います。

最後になりますが、暑い中でのサポート、また熱いご声援、誠にありがとうございました。


team PAXPROJECT  宮津

2018年5月23日水曜日

SDA in 王滝 2018 100km

SDA in 王滝 2018 100km

2018年 5月20日(日)開催

出走カテゴリ:100km (1way course)

天候・コースコンディション:晴れ・ドライ、ウェット

リザルト:総合2位

バイクメンテナンス・パーソナルサポート:PAXPROJECT PowerBar, TopSpeed, LAKE, New-HALE

Ride data of  PAXPROJECT FS-29er prototype with SRM PC8

Bike:PAXPROJECT FS-29er (gearratio:36 × 10-50t)

Distance:91.4km  time:4°08'22"  ave speed:22.1km/h

Wheel:PAXPROJECT carbone fat rimtape less

Tire:IRC tire MIBRO for MARATHON  1.7bar, IRC tire G-CLAW 1.8bar

Race bike main component:SRAM XX1 & XO1 eagle one by twelve system

Power data recording medium:SRAM XX1 Quark (wolftooth 36t)

Normalized power:294w TSS:259.0 work:3,856kJ Elevation gain:2285m

Ave heartrate:158bpm Max heartrate:175bpm

Energy food, drink:PowerGel × 6 , TOPSPEED × 1, TOPSPEED mineral tablets


5月19~20日に開催された、SDA in 王滝 に参戦してきました。
結果は総合2位と、絶対に勝ちたいと思っていたレースを落としてしまい、落ち込んでいる部分も大きいですが、それもまた経験と捉え、今は前向きに次の目標に向かっています。

今回のレース内容は、一人の選手としての目線で書かせていただきます。
別途で、スタッフとしての総評も書かせていただきましたので、よろしければご参照ください。


私は4月より、王滝村地域おこし協力隊として王滝村に定住しながら仕事をする中で、今回から初めてこのSDAシリーズのレースに、選手の傍ら、スタッフとしてもレースに携わさせていただくことになりました。

また、今回のレース前週に参戦した UCI mountain bike maathon series Germany
SDA in 王滝と同じマラソン競技でありながらも、世界選手権で上位に入るような選手も参加したこのレースに出場してから強行での参戦となりました。
時差ぼけの影響や、移動での疲労、またそのレースで痛めてしまった膝の影響もあり、ベストな状態にまでコンディションを上げる調整能力も、それと同時に試されました。

レース前日は、パワースポーツさん主催のファンライドツアーのアテンド役として務めながら、会場の設営や、作業など、慌ただしく動き、一息つくことができたのは、帰宅して翌日の準備を終えた21時過ぎ。
翌日のプランニングや、業務内容を確認し、21時30分に就寝しました。

レース当日は、3時30分起床。
朝は、炭水化物中心の食事を取ったのち自宅でゆっくり過ごし、会場であるスポーツ公園には5時15分入り。

調子の確認も含むウォームアップをローラーにて15分ほど行い、身体も良く動き、連戦の疲れもさほど出ていない比較的良い状態で、自信を持ってスタートラインに並ぶことができました。
去年に引き続き、レース前の安全祈願を担当させていただきました。
Photo; S.ikeda san
午前6時。100kmの部門がスタート。

スタート直後は10分ほど、舗装路のパレード走行。
多少の会話を挟みながらも、選手各々集中力を高めている状態。
Photo; S.ikeda san
無論、私も現状の調子を確認すべく、リアルスタートに備え身体を温めていきます。

氷ヶ瀬のゲートを通過し、先導車が離れリアルスタート。

今回のレース、コースの大幅な変更もありましたが、地元のレースということもあり、目標は総合優勝と定めレースに臨みました。
その中で、現状の私がマークすべきと考えた選手はただ一人。
ドイツからの留学生、German Technology Racing Team 所属 Lysander Kiesel 選手でした。
前週のCouoe du Japon XCO 八幡浜では、3位に入賞しており、彼が今回出場する情報を得てからは、体格や特性、レース機材についての情報を集め、今回の王滝でのレースに向けてどう戦うべきかを考え、具体的な作戦を立てレースに臨みました。

スタート直後は、比較的ゆったりとしたペース。
その中でも、昨年と同様に TEAM SCOTT の松本選手がペースメイク。
それに、私とKiesel選手が若干距離と取りながら第1区間の登りを走行していきます。
松本選手が序盤の登坂区間では、ランデブ状態になることは予定内で、逆に、登りでのペースメイクをしていただき、如何に後半に向け脚力・体力を温存するか、またKiesel選手のこのコースとの相性を探れるか、という2つのことに集中してレースを進めていきました。

出力で考えるとTempoレンジ、心拍数では80~85%ほどの余裕の持ったペース。
時より、松本選手と先頭交代を交えながらも、前には出ず、後方で様子を伺っているKiesel選手の動きを観察しながら、第1区間の登りを展開していきます。

コース変更区間の、120kmで使用されるループ区間の登りを終え、いよいよ下り区間に突入。
下り区間も、序盤は私、松本選手、そしてKiesel選手の順に展開。
例年より、落石が多く、コース状況は悪いということを事前に把握していたための、先頭でのレース展開でした。

その後は、第1区間の登りと同じような展開。
時機に、松本選手がのレース先頭パックから離れ、私とKiesel選手のランデブがスタート。
ここからが、本当のレースと考え様子を伺いながらレースを進めていきました。

常に私が前、Kiesel選手が後ろ、の状態でレース展開。
私が登り区間で数秒タイム差を得て下りに入ると、Kiesel選手が下り区間終了時に私に追いつくという、ひたすらこの流れの繰り返しでした。
登りではマイペースで登ることができ、下りでは私の通ったラインに合わせて下れる、後追いのアドバンテージ。
先行している私の方が、明らかに無駄なエネルギを使って損している実感はもちろんありましたが、コースを全く知らないKiesel選手に対して、当然の行為だと考え、常に先行してレースを進めていきました。

第1チェックポイントは、1時間42分台で通過。
Normalized Powerは310~320wほど。
ペースも出力もほぼ予定通り。
パックの形態は変えず、そのまま下り、三浦ダムの平坦区間へ。

平坦区間では、現状ペースを維持するため、Kiesel選手にローテーションを要求。
快く受け入れてもらい、30km/h前後で余裕を持ち進めていきます。

実は、このローテーションの要求、Kiesel選手の今後の行動を探るうえで重要な行為と位置付けていました。
Kiesel選手は先頭にほとんど出ず、彼のペダリング動作や技術的な能力がほとんど分からない状況であったため、平坦区間での動きを観察し、どういったセクションが得意なのか把握していきます。
例えば、平坦気味の登りか、急な斜度で落石が多いような登りか、それともアップダウンの多い単発的な登りか。
ここで得られた情報を、三浦ダム以降のコースプロフィールに当てはめ、どの区間で私が仕掛ければ、Kiesel選手とのタイムアドバンテージを得られるか、そして私の方が最終的に先にゴールできるのか、考えながらレースを進めました。

三浦ダム以降の登りセクション。
私が先行なのは変わらず。しかし、Kiesel選手の登坂ペースが若干落ちたように感じ取れました。

ここで立てた作戦は2つ。
1つ目は、第2チェックポイントである一ノ瀬までに30秒以上のタイムアドバンテージを得て、第3チェックポイント以降をそのままリードし進めていく作戦。
2つ目は、第2チェックポイントまでは、仕掛けるのを我慢し、第3チェックポイント以降の舗装を含む緩斜度な登りで仕掛けリードする作戦。

Kiesel選手の登坂の様子を見ながら、前者の1つ目の作戦で行くことに決め、レースを進めていきます。

一ノ瀬までの登り区間でタイムアドバンテージを得るため、その区間はThershold FTP強度付近まで、負荷を掛けペダルを回していきます。
その時点では、この区間の後、多少のペースダウンがあったとしてもこのペースでゴールまで持ち、トップでゴールできる自信がありました。

第2チェックポイントの一ノ瀬へ。
3時間06分台で通過し、一気に10kmを超える下り区間へ。
後続にKiesel選手の姿はなく、このまま快調にりリズムを作っていくべく、レースの主導権を握ります。

ダートの林道下りの区間を終え、舗装路の下り区間へ。
ここでの動きが、今回のレースの大きなポイントとなりました。

舗装路下り、トップギアの10tを使い切り、トルクを掛けながらペダリングしていきます。
しかし、下り区間で足を休めるという、当初の計画とは正反対の行為。
速いリズムは保てたものの、足の疲労が徐々に溜まっていく実感がありました。

真っ暗のトンネル区間も安全に通過し、いよいよ下り区間を終え、登り区間へ。

第3チェックポイント 滝越 78㎞地点。
3時間27分台、依然トップの状態で通過。

しかし、ここから予定調和が始まりました。
下り区間で休められなかった足は、登り区間に入ってもキレの状態が全く無く、とにかく足が回らない状態。
おまけに、登り区間のタイム逆算から考えたエネルギ補給プランだったため、手持ちの補給食が殆どない状況で、完全なハンガーノック状態。
視界は狭まり、徐々に白い景色の幻想が脳内に見え始めてしまい、緊急時用のTopSpeedを流し込み回復を見込みつつも、状況は悪くなっていく一方。

そこからの記憶があいまいになってしまい、どうこうして惰性でペダリングし踏ん張っている間にKiesel選手に交わされてしまい、2位に後退。

力を出したくても、身体がそれを受け付けない状態。
なんとももどかしく、また非常に情けなく、これほど辛い思いをしたのは去年の王滝以来でした。

やっとの思いで最後の登り区間を終え、下り区間へ。
視界が効かない中、追いつけるかもしれないチャンスにかけて、全力で追いました。

ゴールに近づくにつれ徐々に、"負ける"とい文字が頭を過ぎりはじめ、ラスト1km地点でも依然変わらず2位で通過。

そして、ゴールラインが見え、負けを確信。
2018年 SDA in 王滝 総合2位で終えました。

ゴール後は、意識が軽く飛び、暫く立ち上がれなかったものの、回復次第 Kiesel選手のもとへ。
ここ王滝が地元であり、また登坂能力レベルから分析し、一番ライバル視されていた私の動きを最後まで徹底的に観察し、マークされていたことが分かっていただけに、本当にあっぱれな総合優勝でした。


私個人としてのレースの感想は、絶対勝ちたいと思っていたレースを落としてしまい、正直なところかなり落ち込んでいます。
しかし、ここ王滝のレースにわざわざ海外の選手に出場していただけたという行為が、落ち込んでいることに対しての矛盾になってしまいますが、とても嬉しく感じました。
このSDA in 王滝、セルフディスカバリーアドベンチャーシリーズの、最終的なレースの目標は、私としてはやはり国際規模の、大きなレースになって欲しいと思っています。
そのためにも、今回参加していただいた海外のトップ選手、Lysander Kiesel選手や、カナダ出身のSonya Looney選手に参加いただいたことは、今後のこのレースの在り方としても良い流れに繋がっていくと思っています。


これからもっと、このSDA in 王滝 というレースを盛り上げていくためにも、そして、王滝村の復興を目的として当初始めたこのレースの本来の目的を達成するためにも、1人の選手としてまた、1人のスタッフとして、このレースの更なる発展に努めていくべく、結びの挨拶とさせていただきます。

最後になりますが、正規ルートを取れない中にも関わらず、多くの選手にご参加いただき、またスタッフとしてご協力いただきまして、誠にありがとうございました。
そして、本当にお疲れ様でした。

皆様、ありがとうございました。

Photo; Araki san
team PAXPROJECT
王滝村地域おこし協力隊
宮津 旭


2018年5月17日木曜日

UCI mountain bike marathon series Singen-Germany

UCI mountain bike marathon series Class-3 Singen-Germany

2018年 5月13日(日)開催

出走カテゴリ:Elite men (2 laps × 48.5km)

天候・コースコンディション:晴れ/曇り・ドライ

リザルト:27位/64名出走 (54名完走)

バイクメンテナンス・パーソナルサポート:PAXPROJECT・PowerBar,TopSpeed

Ride data of  PAXPROJECT XC-29er with SRM PC8

Bike:PAXPROJECT XC-29er (gearratio:36 × 10-50t)

Distance:104.0km  time:4°02'08"  ave speed:25.8km/h

Wheel:PAXPROJECT carbone fat rimtape less 

Tire:IRC tire MIBRO for MARATHON  1.8bar

Race bike main component:SRAM XX1 & XO1 eagle one by twelve system

Power data recording medium:SRAM XX1 Quark (wolftooth 34t)

Normalized power:314w TSS:290.0 work:3,891kJ

Ave heartrate:158bpm Max heartrate:181bpm

Energy food, drink:PowerGel × 5 , TOPSPEED × 1, TOPSPEED mineral tablets



ドイツ ジンゲンで開催された UCI mountain bike marathon series Class-3 に参戦してきました。

参加の目的としては、欧州レースでの現状の自身のレベルを把握する他、昨年このジンゲンの地で行われたマラソン世界選手権でのリベンジをしたいといったことがありましたが、一番の目的は、UCI Class-3 のレースで40位以内に与えられる、XCM(クロスカントリー・マラソン) のUCIポイント獲得が狙いでした。

そのため、今年に入ってからのトレーニングは、このレースでしっかり結果を残すことができるように、マラソン競技メインの練習を中心に行い、ロードの練習会にあえてMTBで参加し、マラソン競技に必要なスピードエンデュランスを養成するトレーニングや、登りを計120分ほど淡々とTempo ゾーンで走る、といったトレーニングを多く取り入れてきました。

そのような取り組みもあり、Coupe du Japon 朽木ステージも優勝で終えられ、幸先のよいスタートを切ることができ、ドイツ遠征も無難にこなせるだろうと考えていた矢先、ドイツ遠征直前に、仕事と練習、生活のリズムが若干ずれてしまったことが原因なのか、内臓系の器官の調子が悪くなってしまい、本来の状態でレースに臨むことが危うい状態で日本を出国しました。

また、今回は46日という、やや強行スケジュールであったため、体調をいち早く回復させることが求められました。ドイツに入国してからは、しっかりとした食事をすることはもちろん、休養を多めに取り、レース前日には、80%の状態まで回復させることができました。


レースのコースについては、昨年のマラソン世界選手権とほぼ同じコースであったため、コースの大まかな流れは掴めていたことが幸いで、レース前々日、前日と行った試走では比較的スムーズに行うことができ、コースを覚える以外の、コースのベストラインの確認、集団走行時や路面状況に応じたラインの確認など、プラスアルファの部分まで考える余裕もありました。

コースと機材のバランスがほぼ完璧な状態で整い、あとはレース当日の私自身の体調次第という状態で、レース前日は早めに就寝しました。

レース当日。
雨予報であった天候も、良い方に外れて、晴れ時々曇りといった天候。

体調も悪くなく、内臓系の器官はほぼ通常通り機能する状態でレースに臨めました。

また、ウォームアップは、実走で30分ほど強弱をつけて行い、本来の私自身の走りができていることもここで確認でき、自信を持ってレースに臨めました。

1030分(日本時間1730分)。
最左寄り、6列目ほどの位置から 約48.5kmを2周回となった  男子エリートレースがスタート。

スタート直後は道幅が狭いこともあって、比較的ゆったりとした落ち着いたペースで進んでいき、道幅が広くなる登り区間から、いよいよ本格的にレーススタート。

 3分弱の登り区間でありながら、500w(約7.4倍)ほどで踏まないと周りの選手と同じスピードで走れないような状態。
このレベルで走れていることを、その時点で既に嬉しく思い、またこれからの展開に若干高揚しながら、先頭集団の最後尾あたりでレースを進めていきます。

 マラソン競技では、集団で走ることが長い距離を速く走るためには不可欠であり、このジンゲンのコースに至っては、舗装路の直線区間も多く、出来るだけ集団で走り、足を貯める行為が必要となりました。

さすがに、10km地点に行くころには先頭集団のペースについていくことが厳しくなり、集団が見える範囲で展開。この時点での先頭集団は13~14人ほど。
そこから私のように徐々に落ちてくる選手同士で、また集団を作って第2集団を形成し、15位争いのパックでしばらくレースを進めていきました。



身体も良く動き、15~20位あたりを順位の目標として、レースプランニングしていきます。

変化があったのは30km過ぎの地点。
長めの急勾配登りが終わったあとの果実園のダウンヒル。
上半身が固まっているのが自身でも分かり、思うようにバイクを操れないまま下りへ。
ちょっとした溝で、私のミスでリアタイヤをスリップさせてしまい、コース左側に激しく転倒。
幸いなことに、バイクに損傷はありませんでしたが、左膝を強打してしまい、直ぐバイクには跨れたものの、痛みでしばらくペダルが回せない状態。
一旦はレースを棄権しようと考えましたが、何のためにドイツまで来たのか、ここでレースを止める訳にはいかないと思い、走れる状態である以上、40位以内のUCIポイント圏内でゴールすることに目標を下方修正し、レースを続行しました。

 その後は、膝の感覚が徐々に回復し負荷を掛けても痛みが出ない状態まで戻りました。
しばらくは、落車してしまった自身を責める気持ちもありましたが、一度起こしてしまったミスを引きずっても仕方がないので、気持ちを切り替え走行していきます。
マラソン競技に限ったことではないですが、一度のミスが致命的になる、ということをこの時改めて痛感させられました。

15~20位パックは視界には捕えていたものの、単独走行で集団のパックに追いつける訳もなく、前から下がってきた選手や、単独で後ろから上がってきた選手を交えて20~23位の順位で走行し、1周回目を 22位で終えます。

2周目以降は、当たり前ですが 1周目のようなパワーは出せる訳もなく、我慢の走りが続きました。

60km地点あたりで、後続から上がってきた6~7名のパックを上手く使いながら、しばらくは走行していきますが、やがてはその集団からも離れてしまい、また単独走行の28位でレースを進めていきます。

1周目と比べて明らかにパフォーマンスが落ちていると分かりながらも、ひたすら耐える走り。
出力でいうと、350w出すのがやっとの状態。膝の痛み以前に、1周目で脚力を使い切ってしまったということもありましたが、精神的にかなりきているものがありました。

また、1周目に補給食をあまり摂取できなかったため、2周目以降軽いハンガーノック状態になってしまっていたものの、ジェル系の補給食を多めに取って回復し、淡々とゴールを目指しました。

1周目に落車した箇所はもちろん、シングルトラック内においても、リスクを最小限に、丁寧に走りレースを進めていきました。

終盤、ラスト5kmほどで 27位。
後続から 2名の選手が上がってきましたが、なんとか食らい着き、27位争いパックでゴール地点へ向かいます。
ラスト 1kmの軽い登りで私が仕掛けて、そこからスパート。
膝が痛いのも気にならないぐらい、無我夢中でペダルを踏みました。

そして、ラストのスプリント。


何とか競り勝ち、UCI marathon series Singen は 27位で終えました。
ゴール後は、膝の痛みが酷く救護室に直行。軽く手当を受け、レース終了後しばらくして、酷い痛みは無くなり、無事に日本まで帰国できました。


今回のレースは、マラソン UCI ポイント獲得がマストな目標でであったため、形はともあれ、27位の13pt獲得で終えられホッとしている部分はあります。また、落車が無ければ20位以内に入れた可能性もあり、今までの努力は決して無駄ではなかったことも確認出来ました。
しかし、昨年の世界選手権と同様、ヨーロッパのトップ選手との差は未だ大きく、さらなる自身の進化が必要である事も実感しました。それでも、最初の10kmと短かったものの、ヨーロッパトップ選手で構成された先頭集団に着いていき、そこで得られたことはとても多く、落車を含めた結果はともあれ、レースの内容は現状では納得しています。

私の専門とするMTBマラソン競技は、日本国内ではホビーレースしか無く、UCI ポイントを獲得するためには、どうしても海外のレースに出る必要があります。
しかし、そういった中で自身の現状の競技レベルを世界基準で考えることができ、また速い選手・強い選手はどういったレース内容でレースを展開していくのか、といったことを勉強できるとても貴重な機会でもあります。

この、マウンテンバイクマラソン、という競技を続けていく中で、またこういったレースに参加し、私が海外のレースに参加する中で感じ、得られたことを、より多くの方に知っていただき、国内のマウンテンバイクマラソン競技の発展に少しでも繋がっていけば幸いです。

最後になりますが、日本国内からのたくさんのご声援、誠にありがとうございました。

次戦は、地元 王滝村で開催の SDA in 王滝 100kmとなります。
疲労が抜けきらない状態で臨むことになりますが、現状で出来る最高のパフォーマンスが出来ればと思います。


team PAXPROJECT  宮津
 

2018年5月7日月曜日

Coupe du Japon CJ-1 びわ湖高島 朽木 stage

Coupe du Japon CJ-1  朽木

2018年5月4日(金)開催

出走カテゴリ:男子エリート (7 laps)

天候・コースコンディション:晴れ/雨・ドライ/ウェット

リザルト:1位/54名出走 (20名完走)

ピットサポート,メカニック・パーソナルサポート:PAXPROJECT・PowerBar,TopSpeed

Ride data of  PAXPROJECT XC-29er with SRM PC8

Bike:PAXPROJECT XC-29er (gearratio:34 × 10-50t)

Distance:28.0km  time:1°32'21"  ave speed:18.1km/h

Wheel:PAXPROJECT carbone fat rimtape less 

Tire:IRC tire MIBRO for MARATHON  1.7bar

Race bike main component:SRAM XX1 & XO1 eagle one by twelve system

Power data recording medium:SRAM XX1 Quark (wolftooth 34t)

Normalized power:364w TSS:147.0 work:1,620kJ

Ave heartrate:175bpm Max heartrate:188bpm

Energy food, drink:PowerGel × 3, TOPSPEED × 1, TOPSPEED mineral tablets


Coupe du Japon CJ-1 初戦、びわ湖朽木ステージに参戦してきました。

こちらでの報告が遅れましたが、4月より仕事の関係上、生まれ育った埼玉県を離れ、長野県王滝村に引っ越しました。
それに伴い、練習や生活といった日常を取り巻く環境がガラッと変わり、新しい生活が始まってから最初のレースということもあり、慎重に調整をしレースに臨みました。

また、昨年 2位だった相性の良いこの朽木のコース。
直前の調整でも、高調子であったため、目標を優勝と定め勝つために何が必要なのか、ということを考えながら練習をし、生活を送ってきました。

レース前日は生憎の雨模様。
昼過ぎに会場入りし、雨が上がり始めた午後からコースイン。
久しぶりのレースコースでの走行に加え、雨により滑りやすくなった路面に多少ばかり苦戦しましたが、無理のない範囲でコースを攻略していき、60分で3周回と短めに仕上げて、翌日に備えます。

レース当日は、晴れ時々曇りといった陽気。
しかし、風が強く吹く状態で、この風がレースにどう影響するのかがポイントになりました。

午前中のレースを走った選手から、コースコンディションの情報を聞いたり、実際にコースを見て回り、タイヤやエアのセッティングを決めていきました。
強い風や、ゲレンデ斜面に当たる日差しが強いことから、午後のレースにはほぼ路面は乾くと想定し、ドライ寄りのタイヤ、エア圧を設定。しかし、これが、レース中のネガティブ要素に働くとはこの時は考えられませんでした。

ウォームアップは、ローラー15分と強度高めの実走10分で仕上げ、スタートに備えます。

スタート位置は、2列目最左寄り。
定刻より10分遅れの、13時40分。男子エリート スタート。
Photo; Ito san
スタート直後は少し出遅れてしまったものの、第1シングルトラックの前までに 2位まで浮上。シングルトラック内でトップになり、その後は一旦落ち着きレースを進めていきます。
1周回目終了直前にチェーントラブルがあったものの、2周回目で再びトップに立ち、レースの主導権を握ります。

勝つこと前提でレースを進めていく中で、ポイントとなるのは、後続の選手を如何に諦めさせることができるか、如何にトップを追走する意思を無くさせるか、であると私は考えています。
今回は、その”完全に諦めさせる”ような行為を3~4周目にやろうと事前に考えており、2位以降の選手の様子を伺いながら、4周目を目安にペースを上げようと考えレースを進めます。

3周目以降は 今回2位でゴールされた、drawer THE RACING の小野寺選手との争いになることはある程度想定でき、小野寺選手と差が開く箇所、逆に差が縮まる箇所を把握しながら、レースを進めていく中で、最終的に1分以上は引き離したいと考え、ペースを作っていきました。
3周目の段階で、2位の小野寺選手とのタイム差は20~30秒。
Photo; Ito san
4周目に予定通りペースアップ。
この行為で第1シングルトラックまでに、今までよりさらに15~20秒ほどの差を付けることに成功しますが、この時から若干の小雨。
シングルトラック内が、少しばかりスリッピーに変化し、この時初めて今回のタイヤ選択とエア圧の選択ミスを痛感します。
下りで攻めに入りたかったものの。大きなトラブルを避けたかったため、無理な行為には出ず、その分、現状のタイヤセッティングでアドバンテージのある、ゲレンデの登りに的を絞り、そこでしっかり力を出し切れるよう、思考を変化させていきました。
Photo; Ito san
5周目、6周目と進み、タイム差は依然 30~50秒ほど。
登りで引き離し、下りで差を詰められるの繰り返し。
タイムアドバンテージはあるものの、ひとつのミスでリズムが狂うと簡単に逆転されてしまうような、まさに気の抜けない状況でした。

いよいよ、最終周回の7周目へ。
登りは、足が攣りそうになりながらも、すべてを出し切るイメージで。
下りは、リスクを最小限に抑えた守りの走りで、それぞれ攻めました。

優勝を確信したのは、ゴールラインが見えてから。
中盤以降はトップだったものの、最後の最後まで終始気の抜けないレース展開でした。


そして、私自身2度目の CJ-1 優勝で、無事にレースを終えました。
Photo; T.Miyazu
今回のレース、事前の調子の具合から、目標を優勝と定めレースに臨みました。
蓋を開ければ、無事に優勝でレースを終えられたものの、2位以降の選手を大きく引き離すという目標は達成できず、また私自身の走りも思い描いていた走りには程遠く、優勝という形よりも、自身の課題に悔やまれるレースであったと、振り返ってみて感じています。
しかし、王滝村に越してから初のレース参戦ということもあり、手探りな部分も多かったですが、それでも、有言していたことを無事に達成できた、という点に関しては満足しています。


4月より、王滝村に引っ越し、生活様式がガラッと変わりました。

まず、一番の壁となったのは仕事、食事、睡眠といった基本的な事項。
一人暮らしでは普通なことですが、家事をはじめ全てのことを、全部自分でやらなければなりません。
しかし、日常の時間をすべて自分で管理することは、やることに対して自然と責任感が生まれ、逆にプラスになっていることも、多少ばかりあると思います。

また、仕事はフルタイムで働いているため、平日の日中は当たり前ですが練習ができず、基本的には、主に朝と夜の二部に分けて練習しています。
この練習も、如何に効率の良い練習をするか、と並行して、如何に良い環境を使って楽しく練習ができるか、という点にフォーカスを置いて考えいます。
王滝村は、下界でも標高が900m近くあり、今の私の住居に関しては、標高1020mのところで生活を送っており、そういった時間効率を上回るほどの環境の良さの中で練習できる、ということが今の私を支えていると自負しています。

これからも、この王滝村で暮らしていく中で、限られた時間・費用を上手くやり繰りしながら、自身の納得のいく結果を残すことができるよう、引き続き精進していきたいと思います。

最後になりますが、今回も最高のサポートならびたくさんのご声援を、誠にありがとうございました。
Photo; Ito san
次戦は、5月13日 ドイツ-ジンゲンで開催のUCI mountain bike marathon series になります。
今後とも、ご声援のほどよろしくお願いいたします。


team PAXPROJECT  宮津



2018年2月19日月曜日

JCX#12 Cyclocross TOKYO 2018 Final race

Cyclocross TOKYO 2018

2018年 2月11日(日)開催

出走カテゴリ:Elite men (10 laps)

天候・コースコンディション:晴れ・ドライ

リザルト:8位/32名出走 (8名完走)

ピットサポート,メカニック・パーソナルサポート:PAXPROJECT・PowerBar,TopSpeed

Ride data of  PAXPROJECT CX-DISC with garmin 920XT

Bike:PAXPROJECT CX-DISC (gearratio:42 × 11-28)

Distance:16.8km  time:1°05'24"  ave speed:15.5km/h

Wheel:PAXPROJECT CT38W-D

Tire:A.Dugast Small Bird 33c (1.75bar)


シクロクロス東京2018年に参戦してきました。

2020年東京オリンピック開催の都合上、今回をもって最後となる可能性もある今大会。
一昨年から参戦していますが、コース1周回のうちの半分ほどが砂場セクションということで、砂場の乗車が下手な私としては、どうしても苦手意識のあるコースでした。
それでも、今年が最後となるかもしれないレースにおいて、まだ一度も達成できていない、同一周回完走、という目標を達成したい気持ちが強くあり、それなりに考えて準備をしてきました。

今冬は、”クロストレーニング”を例年に比べ多く取り入れており、その中でもランニングを多めに取り入れています。
これは、単にクロストレーニングとして地に足を付ける運動として取り入れていることもありますが、ランニングは全身を使った運動の一つであり、身体の使い方を見直すという点において、非常に良いと考えています。
また、シクロクロスやMTB‐クロスカントリーの競技特性上、瞬発的な動作が求められることが多く、ペダルに一気に力を加える動作を鍛える目的においても、効果的と考えました。
ランニングのトレーニングは、短い時間で速い動きを意識して行い、持久力よりも瞬発力という点を意識して行ってきました。
また、レース直前での調整は、不整地乗車からの不整地全力自転車担ぎランの反復、という練習も入れ、レースに直結しそうな動作を取り入れました。

こういった、ランニングというトレーニングを取り入れてきただけに、砂場でのラン、という動作に関してそれなりに自信がありました。
それもあり、序盤の周回で砂場ランを利用してある程度前の順位をキープし、後半は耐える、といったレースプランを想定し、完走を目標にレースに臨みました。

コース試走は、レース直前の3周のみ。
林間区間の流れは昨年とほぼ変わらず、砂場の区間もレース中にラインが変わると想定し、乗車できそうなラインだけをざっとチェックし、レースに備えて軽めの試走で終えました。

バイクセッティングは林間区間を重視して、タイヤエアも少し高めにセット。
乗車が無理そうであれば、早めに降車し、そこから全力ランニングのスタイルをとろうと決め、スタートに備えました。

レースは定刻より 5分遅れで、14時10分からスタート。

スタート直後の砂場区間で早めに降車し、ランニングで上位まで浮上。
しかし、シケインでバランスを崩し、バイクのチェーンを落としてしまうトラブル。
そこからのリスタートという事で、ほぼ最後尾からの波乱スタートとなりました。

気持ちの焦りもあったものの、砂場のランニングに賭け、林間区間では足を貯める意識。
そして、1周回目の砂場区間へ。
早めに降車し、そこから全力でランニング。
30位前後の順位が、砂場区間が終わるころには15位ほどまで浮上し、1周回目を終えます。
2周回目も同様、林間区間で足を貯め、砂場区間のランニングで順位を上げ、順位を挽回することを優先して序盤はレースを進めていきました。
Photo by Sakai san
中盤になると順位も安定し、7~8番手まで浮上したのちは、一定のリズムでラップを重ねました。
幸いなことに、砂場区間のラインに関しては、レース中に大きく変化することが無く、自分がベストと考えるラインを終始トレース出来ました。

Photo by Sakai san
 終盤になると、身体のキレが無くなってくる感覚もあり、林間区間や砂場区間での小さなミスが目立つようになり、リズムが下がりつつありました。
Photo by Fushii san

8周回目あたりから、私の後方での声援が大きくなり始め、まさかと思ったらトップの選手が目視でかなり近づいていました。
序盤の出遅れをなんとか取り戻したものの、今はこれが限界かと勝手に思い込んでしまいそうになる自分を、絶対完走したいと思うもう一人の自分に鼓舞され、気持ちを切り替え9周回目に入りました。

とにかくこの周回は攻めに攻め、林間区間のコーナーからの立ち上がりはもがき、砂場区間では降車してランニングしていた部分も、ほぼ乗車でいきました。
後で確認したところ、ラップタイムはこの周回が一番速く、1周回 6分を切っていました。
強い気持ちと集中力がこの冬でついたな、と我ながら勝手に満足していましたが、無事に9周回目を終え、最終周回の10周目に入ります。

10周回目はとにかくヘロヘロで、集中力が無く、最後になるお台場でのレース心のそこから楽しもうと割り切り、レースをしました。
最終走者となってしまったものの、多くの方々からご声援をいただき、それが本当に嬉しく、砂場でフロントアップしたり、降車して飛んだりと無駄な動作がとても多かったと振り返って思いますが、シクロクロスを心の底から楽しめている私が、そこには居ました。

今年で最後になるお台場でのレース、最終レース、そして最終走者。
この締めくくりを私がやってしまうのは、なんとも恐れ多いですが、
2018年シクロクロス東京は 8位で無事に完走しました。
Photo by Fu san


今回のレース。振り返ると序盤の遅れが悔やまれますが、今冬に多く取り入れたランニングが功を奏した結果となりました。
あとは、集中力を始めとした気持ちのコントロールも比較的上手くできるようになり、レース中に生まれるネガティブ思考を上手くポジティブ思考に変える、といった思考の変化も向上したように感じました。
しかし、砂場での乗車率の低さを含む、技術的な面でのレベルの低さを痛感し、呼吸が乱れた状態において正確なコントロールをするという、レースにおいてのアクションの成功率という点は課題が残りました。
良い面・悪い面をしっかり反省し、MTB-クロスカントリーへ活かすことが出来ればと考えています。


今レースが2017‐2018年シーズン最後のシクロクロスレースとなります。

8か月振りにドロップハンドルを握った状態のUCI 小貝川から始まり、UCIレースや全日本選手権をメインにレースをしてきました。
MTB‐クロスカントリーの練習の一環としての部分が強く、一つのレースに対して一喜一憂しないよう心掛けていましたが、結果に満足がいかず本当に悔しい思いをした時もありました。
そうした中で、自分のポテンシャルを最大限に引き出すためには、どういったレースをすればよいのか、ということに改めて考えせられ、現状で出来る最高のパフォーマンスをしようと、どのレースにも臨みました。

レースにおいて、リザルトが良かった際も、振るわなかった際も、PAXチームを始めとしたお知り合いの方々にサポートいただき、感謝の他ありません。
また、多くの方々にご声援をいただけたからこそ、こうしてシーズン終わりまで走り続けることが出来ました。
誠にありがとうございました。

2018年は、私の中でも変化の年と定めていますが、自身の成長のために変えるべきもの、また安心感のあるものとして変えてはいけないもの、といった区別をしっかり行い、2018年を過ごしていきたいと思います。


最後になりますが、今回のレースもご声援ならびサポートいただきまして、誠にありがとうございました。

それでは、また来シーズンに。

Photo by Takizawa san


2017年12月2日土曜日

UCI-2 JCX#7,#8 Rapha supercross in Nobeyama

UCI-2 JCX #7, #8 Rapha スーパークロス野辺山

2017年11月25日,26日(土・日)開催

出走カテゴリ:Elite men (Day1 ,Day2)

天候・コースコンディション:晴/曇・ドライ/ウェット

リザルト:Day1 18位/110名出走 (23名完走), Day2 21位(-1lap)/102名出走(20名完走)

バイクメンテナンス・メカニック・サポート:PAXPROJECT, PowerBar

Ride data of  PAXPROJECT CX-DISC with garmin 920XT

Bike:PAXPROJECT CX-DISC (gearratio:42 × 11-28)

Wheel:PAXPROJECT CT38W-D

Tire:A.Dugast Small Bird 33c (Day1 1.6bar, Day2 1.6bar)


冬のSDA in 王滝から1週間。
UCI class2 のレースとなる、Rapha スーパークロス野辺山に参戦してきました。

MTBマラソンレースから中5日でシクロクロスのレースという強行スケジュールではありましたが、2017年の全日本シクロクロス選手権も、この野辺山で行われるためその前哨戦として感覚を掴むことを意識しレースに臨みました。

泥のコースとして定評のある野辺山ですが、今回は珍しくドライ路面がメインのコンディション。
1周回が短く、また連続したコーナーが多く追い抜きが困難なことから、スタート後の位置取りが重要であると考えレースプランを考えていきました。

Day1
2列目左寄りからスタートとなった初日。
スタートが上手く決まらず、直後の直角コーナーで落車に巻き込まれ出遅れ、30番手程の位置からの巻き返しで幕を開けます。

その後は、コースで唯一の登り区間である舗装路の登りで毎周回プッシュし、徐々に順位を上げてき、18番手までなんとか浮上。

Photo: Sakai san
夕日が差し込み、逆光となる箇所では路面が見えずらく、周回あたりのペースを中々上げられませんでしたが、順位はキープ。

そのまま18番手でのゴールとなりました。
Photo: Sakai san
Day2
前日同様、2列目左寄りからのスタート。
前日の件もあり、スタートダッシュに不安を抱えたままスタート。
またもや、直角コーナーイン側でストップしてしまい、スタートで出遅れてしまい、後方からの巻き返しとなります。
Photo: Sakai san
しかし、前日で脚を使ってしまったせいか、王滝での疲労なのか定かではありませんが、舗装路の登りでのキレがなく、中々順位を上げられず、20番手ほどでレースを展開していきます。

中盤からは、チーム3名パックを構成し全員でペースを図るものの、前方との差は詰まらず。
Photo: Yamada san
さらに細かいミスが目立ち、集中力が無くなりかけている状態。
上手くリズムを掴めず調子が悪いと、走りながら自分自身で感じていました。

終盤に差し掛かると、毎度の腰痛も発生してしまい、我慢の走りを強いられました。

最終周回に入る直前に、まさかの80%ルールによるラップアウト。
21位(-1lap)で終えます。

悔しいという感情以前に、唖然としてしまいました。


毎年試練となっている、野辺山での2Daysレースが終えホッとしている部分が大きいですが、両日ともスタートでのミスが響き、完全に出遅れてしまう結果となりました。
しかし、全日本選手権本番でなかっただけ幸いと思うほか無く、まだ改善の余地はあるので、細かい点を含めしっかり見つめ直し、万全の態勢で野辺山での全日本選手権に臨めればと思います。

クロスシーズンもいよいよ大詰め。
翌週はUCI 宇都宮、その後全日本選手権と続きます。

最後になりますが、今回もご声援ならびサポートいただきありがとうござました。

team PAXPROJECT  宮津

2017年11月22日水曜日

SDA in 王滝 winter race

SDA in 王滝 冬の陣

2017年11月19日(日)開催

出走カテゴリ:120km (コース変更により 18kmコース×5周に変更)

天候・コースコンディション:曇り/晴れ・ウェット/スノー

リザルト:総合2位

サポート・バイクメンテナンス:PAXPROJECT, PowerBar, TopSpeed

Ride data of  PAXPROJECT XC-29er with garmin edge 520 (Strava data)

Distance:101.5km  time:5°44'51"  ave speed:17.7km/h  elevation gain:2,727m

Ave heartrate:155bpm Max heartrate:183bpm

Normalized power:243w TSS:259.4 work:3,913kJ


Wheel :PAXPROJECT carbone fat rimtape less 

Tire:IRC tire MIBRO  for marathon TLR front&rear 1.5 bar

Race bike main component:SRAM XO1 eagle one by twelve system

Power data recording medium:SRAM XX1 Quark (wolftooth 36t)


11月としては初開催となった、セルフディスカバリーアドベンチャーイン王滝に参加してきました。

本大会は例年であれば毎年9月に開催されるものの、台風の影響によりレースは中止。
11月中旬に延期し開催と知った際は、嬉しいと思うと同時に、未知の領域で走ることの恐怖さえ感じていました。

レース前日18日には、PowerBar サポートアスリートの1人として、ファンライドのアテンド役、並びに、その後のトークショーを担当させていただきました。

ファンライドの部門では、生憎の天候であったこともあり、室内にてレース本番に備えての服装や補給食、持参物等の紹介をさせていただきました。
その後は、天候が回復していたこともあり、任意参加制の軽めのライド。
ご参加いただきまして、ありがとうございました。

お次は、PowerBarサポートアスリートによるトークショー。
池田選手、山中選手、岡本選手、そして私。
Photo:Ikeda Sayako san
補給食の内容や、レース時の服装、トラブルに備えての準備、本大会の目標、と私なりの意見をお話させていただきました。
Photo:Ikeda Sayako san
前日はいつになく慌しく終えましたが、自身の任務を果たすことができ一安心。
翌日に備え、早めに就寝しました。

レース当日は3時起床。
朝食と身支度を済ませ、会場へ。

日が昇っていない時間帯で、かつ厳しい冷え込み。
レース前の準備も、ウォームアップも、視野が効かないため、効率が悪くなってしまい慌しい状態でスタート整列を迎えてしまいました。

今回のレースも、5月大会に引き続きレース参加者の代表として、安全祈願の祈祷を担当させていただいました。

そして、朝6時にレーススタート。
寒さ、積雪、周回コース、と未知な領域でのレースは幕を開けます。

スタート直後のパレード走行では、寒いこともあり静まった雰囲気の中で進んでいきます。
パレード走行中に、徐々に日が昇ってきたのでライトは消灯。
リアルスタートに備えます。

そして、5kmほど走行して本格的なジープロードに突入。
いよいよリアルスタート。

リアルスタート直後の橋の上、勢いよく1番手で通過したはよいものの、まさかの路面が凍っていた状態。
凍結に気が付かず、勢いよく入った私。
気が付いた時には、スリップして落車していました。
左膝を強打したものの、バイクは特に影響を受けず、直ぐに立て直しレース復帰。

1kmほど、強めに踏んで一気に先頭まで追い付きました。
マラソンレースでの序盤で、この展開は初めて。
とにかく、この行動で脚を使ってしまった以上は、中盤までは脚の回復に充て先頭集団後方で様子見しながらレースを展開していくプランを立て進めていきます。

この時点での先頭集団は、池田選手、岡本選手、私の3名。
岡本選手が積極的に前を引き、それに池田選手が続き、その後ろに私、という位置取りを中心にして登坂区間をクリアしていきました。

周回コース最高地点に近づくにつれ積雪が多くなり、最高地点の周辺ではコース上に2~3cmほどは積もっている状態。
この積雪が日に当たることによって溶けるのか、それとも凍ってしまうのか。
周回ごとに走りの変化が求められると想定し、1周回目の下り区間に入ります。
Photo:Ikeda Sayako san
先ほどの落車でナーバスになってしまったのか、リズムよく下れず、コース最下地点に降りてくるころには、前の2人から10~20秒の遅れをとってしまう形となってしまいます。

最下地点からの登り返しが始まり、2周目突入といった頃からか、リアタイヤの接地感の違和感に気が付きます。
まさかと思い、タイヤを目視で確認すると、案の定パンクでした。

2人の見える位置まで、ひとまず踏み込み、2周回目へ。
その後、エア抜けが酷くなり、ストップしてパンク修理することを決意。

シーラントで塞ぐ方法はリスクがあったため、チューブを入れる方法を選択。
しかし、バルブコアや、CO2ボンベインフレータが凍ってしまっていたため、作業は難航。
口に咥えて、氷を溶かしたりと、思った以上に時間がかかってしましました。

修理中には、後続の山中選手がわざわざストップしてくださり、シーラント噴出道具を渡していただいたり、また他の選手にも心配していただいたりと、自転車から降りて止まっているにも関わらず、心は温かくなりました。

無事に修理を終え、レース復帰。
9~10分ほどのロスでしたが、この時点ではまだ身体的にも精神的にも元気で、先頭まで追い付くという気持ちもありました。

2周回目は、登りでのパフォーマンスを意識し、しっかり踏み込んでいく走りを意識。
また下り区間においても、1周回目よりもスムーズに下ることが出来ており、精神的にも安定していました。
2周回目の終わりで、4位の山中選手まで捉え、3周回目で3位まで浮上。
トップの岡本選手との差は8分という情報を得ます。

3周回目も2周回目と同様に、登りでしっかり踏み込む走りを意識。
しかし、2周目と3周目とプッシュしてしまうと、後半の4周目、5周目に必ずツケがくると想定しましたが、この時は後半のことなど気にしている余裕はありませんでした。
おまけに、追走に夢中になってしまったこともあり、ロクに補給を取らず、3周目の登坂最高地点までレースを進めてしまいました。
3周目の下りに入る前に、慌ててパワージェルを補給。
しかし、下りで頭がボーッとしてきたりと、明らかに2周目と比べ、パフォーマンスが落ちてしまっていました。

3周回目の終盤にて、トップ集団に居たはずの池田選手を捉えます。
どうやら落車してしまったようで、かなりペースが落ちていました。
この時点で2位に浮上。

3周目を終え、4周目へ。
トップの岡本選手とは、依然変わらず7分もの差。
最後まで何が起こるか分からないだけに、マイペースに切り替えレースを進めていきます。

ひとまずは、登り初めの前に、非常用として備えていたTopSpeedを補給。
集中力は取り戻しましたが、登っている中で、徐々に空腹状態に。
パワージェルを飲もうにも、液体が固まり始めてきて飲みづらい状態。
下りを前にして、一旦ストップし、ウエハースを補給しました。

4周目の下りを終え、いよいよ空腹状態は解消されたものの、根本的なエネルギー不足の状態。
上半身も疲労が見え始め、握力もほとんど無くなってしまった状態でした。

いよいよ、最終周回の5周目。
トップの岡本選手とは、10分の差に広がってしまい、追走はほぼ諦めひたすらマイペース走法で踏んでいきます。
その中でも、抜かしていくラップアウトした選手から沢山の激励をいただき、ペースはかなり落ちてしまったものの、気持ちで登坂区間を走行していきました。

コース最高地点まで辿り着き、いよいよあとは下るだけ、と思った矢先。
チェーンが度々落ちてしまうトラブル。
一旦ストップして、確認してみると、チェーンリングが凍ってしまっていました。
手で引っ掻いてもなかなか氷は取れず、口で咥えるにもそうはいかないので、どうしたものかと途方に暮れてしまいます。
このトラブルで5分ほどストップ。
結局は、無理やり乗車し、チェーンの張力で氷を取るという荒業でなんとかレースに復帰出来ました。

3度のアクシデントによるストップから、精神的にはボロボロの状態。
とてもレースをしているような感情ではありませんでしたが、ゴールに向けて1秒でも早くゴールしたいという気持ちだけはありました。

5周のループ区間を終え、いよいよフィニッシュラインへ。
順位に対する感情は全く無く、やっと終わる、と思う安堵の気持ちでした。
Photo:Ikeda Sayako san
王滝 冬の陣。2位で終えました。
Photo:Ikeda Sayako san
ゴール後は、初優勝の岡本選手の元へ。
私より、16分も先にフィニッシュしていたことを知り、素直に敬意の感情でした。

私がフィニッシュして4分後、池田選手、山中選手と続いてゴール。

お互いの健闘をたたえ合いました。
Photo:Ikeda Sayako san
11月初開催となった、SDA in 王滝。
殆どが未知の領域であったため、事前の準備では想定できなかった事象がレース中に多く起きてしまう結果となりました。

服装面に関して。
上半身は、半袖インナーシャツ、長袖インナーシャツ、冬物アウター、ウィンドベスト。
下半身は、冬物着圧タイツ、ビブショーツと起毛レッグウォーマー。
足元は、登山用のメリノウールソックス、シューズカバー、その内側に靴下用カイロ。
手元は、発熱素材インナー手袋、登山用アウター手袋。
頭はヘッドキャップ。
上記の服装で防寒に関しては、レース中の問題は全くありませんでした。

補給食に関して。(事前に補給に関して書かせてていただいております。)
レース中に取れたのは、750ml ドリンク(ウルトラミネラルタブレット×4、パワージェル×1)
パワージェル約3個分。
PowerBar ウエハース1個。
レース中に口にした補給食の総カロリーは、700kcalのみ。
事前に想定した量の半分も取ることが出来ませんでした。
これは、トラブル等の外部要因も去ることながら、メインで摂取するつもりのパワージェルが固まって飲みづらくなってしまった部分が大きく、事前の準備不足を物語りました。

自転車の機材に関して。
サイドをカットしパンクしたリアタイヤ、またフロントタイヤを含め、エア圧が高すぎたと振り返り感じました。
また、リアディレーラーやプーリー、カセットの一部や、チェーンリングが凍ってしまうのは完全に予想外でした。
凍結防止剤を散布しておかなかったことによる、事前準備不足がここでも伺えました。

上記の3点は、もしこういった極寒の中行われるエンデュランス系のレースがあった際の参考として上げました。
未知の領域でのレースは、成功した点よりも失敗してしまった点の方が重要となります。
補給食と、機材の失敗に関しては、今後もし同じようなレースがあった際には、十分に気を付けたい部分として記憶したいと思います。


終わりに、今回のレースは9月大会の延期として強行開催となってしまった部分が強かったものの、私自身としては、大きな怪我無くレースを終えられたことにホッとしています。
しかし、こうしてレースを無事に終えられるのも、開催していただいたパワースポーツさんを始め、多くのスタッフさんや、王滝村のボランティアさんと、多くの方の支えがあってこそかと、本大会は強く感じました。
この場をお借りして、お礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

私自身の感想としては、優勝を狙っていた大会を落としてしまい、ショックな部分も大きいですが、日々の行いや練習でのおごりがそのままレースの結果として出てしまったのではないか、と感じています。
2018年の王滝では、挑戦者として、一から戻ってまた良い争いが出来ればと思います。

最後になりますが、極寒の中ご準備いただいたスタッフの皆様、ありがとうございました。
参加者の皆様、お疲れ様でした。

また来年の王滝で。

team PAXPROJCT  宮津

2017年9月28日木曜日

Coupe du Japon CJ-1 妙高 杉ノ原

Coupe du Japon CJ-1 妙高

2017年9月23日(土)開催

出走カテゴリ:男子エリート(7 laps)

天候・コースコンディション:曇り/晴れ・ドライ/ウェット

リザルト:2位 / 55名出走(17名完走)

サポート・バイクメンテナンス・メカニック:PAXPROJECT, PowerBar

Ride data of PAXPROJECT XC-29er with garmin edge 520

Distance:23.5km time:1°08'59" ave speed:20.4km/h

Wheel:PAXPROJECT carbone fat rimtape less 

Tire:IRC tire front;MYTHOS XC TLR 1.45bar, rear;MIBRO marathon TL 1.5bar

Race bike main component:SRAM XO1 eagle one by twelve system

Power data recording medium:SRAM XX1 Quark (wolftooth 34t)

Normalized power:360w TSS:111.0 work:1,163kJ

Energy food, drink:PowerGel banana × 2, TOPSPEED × 1, TOPSPEED mineral tablets


Coupe du Japon CJ-1 妙高ステージに参戦してきました。

7月の全日本選手権後は、少し休息期間をはさみ、8月~9月上旬にかけて”持久力”という点にフォーカスを置き課題をもって練習に取り組んできました。

そんな中、シーズン後半戦においてひとつの目標と定めており、また本レース前週に開催予定であった SDA in 王滝120kmが台風の影響で中止となり、気持ちを作り直すことに少々苦労しましたが、本レースに向けてなんとか気持ちを切り替え臨むことが出来ました。

そんな前置きがありましたが、シーズン後半4連戦のスタートとして、上手くまとめることを考え本レースに臨みました。

前日の金曜日から現地に入り、順調に試走をこなしコースを攻略していきます。
妙高のコースは、ゲレンデでの走行区間が多く、平均速度が比較的速いコース。
それに伴い、登坂での急斜度と緩斜度のメリハリを意識した登り方を行い、登坂でのスピードを下りで殺さないようにリズム良く走ることを考え、コースを攻略していきました。

レース当日は曇天。
コースコンディションは、若干湿り気のあるドライコンディション。
バイクセッティングも、試走時とほぼ変えることなくそのままの状態で臨もうとしますが、Di2メインコンポのトラブル発生。
やむなく、ワイヤコンポでの出走を決断し、早急にコンポの移植作業を施していただき、事なきを得ました。

ウォームアップ前はドタバタしてしまいましたが、アップ時はかなり集中した状態で行うことができ、精神面の乱れも無く、比較的調子の良い状態でレースに臨むことが出来ました。

レースは13時30分から。
スタート位置は最前列左寄り。

スタートダッシュは珍しく成功。
6番手程でゲレンデ下りセクションへ。

1周回目の登りのせいもあり脚の掛かりが思わしくなく、動きが鈍い感覚はあったものの、焦らず上位へ上がっていきます。
Photo; Ito san
1周回目終了時は2位。

2周回目から、後方から上がってきたDECOJA RACING TEAM 中原選手との2名のパックとなり、ペースアップを狙うものの、先頭のSPECALIZED RACING 平林選手から徐々に離れてしまい、互いの動きを探り合う牽制状態に入ったように感じられました。

3周目、4周目とパックの状態で進むものの状況に変化のないままのイーブンペース。

4位以降の選手の姿が大きく見え始め、さすがに焦りを感じ、5周回目以降は登りで尺度を変えながらペースアップ。
この行動で単独の2位へ浮上し、3位以降の選手と20秒ほどのアドバンテージを得ますが、それでも気の抜けない状況。

6周回目の残り2周。
3位以降の選手の姿が確実に大きくなり始めるものの、なんとか逃げ切りたい心境。

登り区間では、緩斜度と急斜度での走り方にメリハリをつけ、下り区間はミスの無い速い走りを心掛け攻め続けます。

ラスト1周の7周回においても、集中力は維持できた状態。
Photo; Ito san
しっかりと出し切るイメージでゴールラインを目指しました。

トップの平林選手から遅れること3分。
2位でのゴールとなりました。


シーズン後半戦を占う初戦となった、本レース。
主力選手の欠場やトラブルがあったこともあり、久しぶりの表彰台に登ることが出来ましたが、70分のショートレースにも関わらず、トップの平林選手から約3分も離れてしまったことを考えると、私自身のレベルは所詮”その程度”のものと考えざるを得なくなってしまい、2位という順位を素直に喜べない私がいました。
しかし、レース前を含むレースの時間に幾つかの課題を新たに発見することができ、70分というレースではあったものの、内容の濃いレースではありました。
次週以降に続く連戦に向け、今回の課題を改善し繋げていきたいと考えております。
Photo; PAXCYCLE
最後になりましたが、今回もご声援ならびサポート頂きありがとうございました。

team PAXPROJECT 宮津

2017年2月17日金曜日

JCX#12 シクロクロス東京 in お台場

JCX#12 シクロクロス東京 2017

 2017年2月12日(日)開催

出走カテゴリ:elite men(11 laps)

天候・コースコンディション:晴れ/ドライ・サンド

リザルト:11位(-1 lap)/37名出走(10名完走)

バイクメンテナンス・メカニック・サポート:PAXPROJECT

Ride data of  PAXPROJECT CX-DISC Di2 with garmin edge 520 (bike1 only)

distance:about 16.0km  time:1°05'10"  ave speed:14.7km/h

bike1:PAXPROJECT CX-DISC Di2 (gearratio:40 × 11-28)

bike2:PAXPROJECT ALCX-DISC Di2 (gearratio:42 × 11-28)


シクロクロス東京 2017に参戦してきました。

言わずと知れた砂メインのコースで周回の約半分が砂場であり、砂地獄と呼ばれているのも耳にします。

そんなシクロクロス東京ですが、当初は参戦を見送ろうと考えていました。
主な理由は、乗り込み期間であるこの時期にレースゾーンでの運動強度に身体が対応出来ず、レースに出たとしても不本意な走りしかできないと考えたためです。
私の、今シーズンのXC初戦は4月の後半から。
それまでは基礎づくりから入り、最後の1ヵ月でスピード強化を図りシーズンインしようと考えていました。
しかし、乗り込み期間で練習もマンネリがちになるので気分転換に高い強度の運動を入れるのも悪くは無いとも考え、結局参戦しました。

そんな前置きがありましたが、出るからにはしっかりと走りたいと思い、砂場がとても苦手ながらも現状の力はしっかり出しきろうと考え、今回レースに臨みました。

コースに関しては去年度のレースと大きな変更点は無く、砂場に関しては乗車できる区間、できそうに無い区間の見極めがポイントになり、如何にペースロスを少なくアクションをするのかが砂場はポイントと考えました。
また、周回時に砂場と同じほどの時間を占める林間セクションも決してスピードが乗りやすいとは言えないレイアウト。
砂場での疲労を抜きつつもリズムを崩さない、そういった事が要求されました。

試走も前日から行うことが出来たため、コースはしっかり頭に入っている状態。
また、レース前の集中力も調子が良い時の感覚であり、アップも今回は余裕を持ちじっくり行うことが出来ました。

レースは定刻の13時40分スタート。
スタートは3列目最左地点から。

スタート直後の右直角で、前方の選手が落車。
いち早く降車し、ランにて砂場区間に突入し一旦落ち着くことを心掛け林間セクションに入っていきました。

余談ですが、私の前方の選手(確かパワーズ選手だったかと?)は林間セクションにてリアタイヤをブリブリ言わせながらスライドさせて走っていました。
絶対に真似できないようなスピード域でのコントロール芸を真後ろで見ることが出来たのは、今回のレースでの収穫です。

林間セクション後すぐにやってくる海岸の砂場区間。
1周目という事もあり、降車してランする選手が多い印象がありました。
2周目以降に砂の轍がどう変化するか、どの選手がリズムが合わせやすいか、そんなことを考えながら1周回目は11位パックで終えます。

その後の2周回目以降は、数名の選手と11位争いを展開します。
林間セクションでは大きな差がつかない為、勝負となるのはやはり砂場区間。
”この位置で走っている選手”は砂場の乗車率が低くまた走破率も高くない選手がメインであることから、単純なランニング勝負とレース全体のペースマネジメントがものを言うという事は序盤に判断できました。

4~5周目あたりから単独11位になり、前方の10位選手を追いますが目視で60秒前後の差。
また12位以降の選手も30秒は差もなく、単独走でペースを維持できるのかと心配になりましたが、自身を信じて、またフルラップ完走を目指して、終盤までしっかりラップを刻んでいきました。

終盤のラスト2周、砂場セクション前半を走行中に後ろから聞こえる歓声が急に多くなり、まさかと後ろを振り返ってみると、トップの選手。
フルラップ完走の夢はそこで打ち砕かれましたが、トップのシャイネル選手の後ろを必死で追いました。
シャイネル選手はやはり、砂場での走破性が他の選手と段違いに凄かったです。
さらにはランでは大して差がつかないだろうと思っていましたが、ランですら着いていけない。
根本的な基礎体力の大きな差をレース中にモロに痛感し、「シャイネル選手すげぇぇ!」と思わず口に出して発言してしまうほどのインパクトとショックを受けました。

そしてラスト1周回へ、周回遅れ扱いになってしまった為、後続の選手に気にしながら、全て力を出し切ろうと考え追い込みまた。
最後はフライオーバーで軽めに捻り、ホームストレートでは感謝の意を込めてフロントアップを数回程。

2017年のシクロクロス東京は11位(-1 lap)にて終えました。

砂場に対する苦手意識は少しは解消できたものの、砂場での乗車率が低すぎる、また基礎体力レベルも理想とする地点には程遠い、等の様々な課題が浮き彫りになりましたが、現状で出せる力はしっかり出せたのではないかなと考えています。

また、実は私は陸上部長距離上がりのライダーであり、砂場でのランではそれなりに走れる、と思い込んでいましたが1位のシャイネル選手にランでも全くついていけなかったりと、色々と自身の過信していた部分も良い意味で崩れ、基礎的な部分が弱い、上には上がいるという新たな気持ちになることが出来ました。

今更ですが、出ようか否か迷っていた今回のレース、やはり参加して良かったです。


ここからは今シーズンの体制について少し...

今シーズンも昨シーズン同様、team PAXPROJECT にてレースに参戦していきます。
新たなメンバーも加わり、また昨シーズンとは違った気持ちでそれぞれのレースに臨みますが、この最高の”環境”はやはり変わりありません。
また、私自身の目標も現時点では6月末に開催されるXCMの世界選手権に照準を合わせていきたいと考えています。
ですが、国内のCJレースやSDA王滝には積極的に参戦していく予定です。

今シーズンはさならる”飛躍”も目指しチームと共に戦っていきます。
どうぞよろしくお願い致します。

最後になりましたが、今回もレースを含む会場で沢山の応援を頂きました。
やはり、声援があったからこそ、良いパフォーマンスを発揮することが出来たのかと考えています。
本当にありがとうございました。

それでは。

team PAXPROJECT 宮津


Thanks photo. by, FABtroni+camera , T.Fujitsuka ,@_Y_N_O_(敬略)






2016年11月23日水曜日

JCX#5 UCI-2 関西クロス マキノ高原

JCX #5 関西クロス マキノ高原

2016年11月20日(日)開催

出走カテゴリ:C1

天候・コースコンディション:曇り/晴れ・ウエット/マッド

リザルト:5位/69名出走 (20名完走)

バイクメンテナンス・メカニック・サポート:PAXPROJECT

Ride data of  PAXPROJECT CX-DISC Di2 with garmin edge 520

distance:20.5km  time:1°01'58"  ave speed:19.9km/h

bike:PAXPROJECT CX-DISC Di2 (gearratio:40 × 11-28)

wheel / tire:PAXPROJECT AR30W-D / IRC tire SERAC CX 32c F:1.8bar R:1.8bar


スターライト幕張からの3連戦目。
今シーズン初のUCIレース、関西クロス マキノ高原に参戦してきました。

言わずと知れたJCX屈指のパワーコースであり、かつキャンバーや九十九折といった所々に低速セクションを交えた、複合コース。
それに加え、路面はドライではなく、セミウエット~マッドといったコンディション。

高速セクションでのスピードとリズムを、低速セクションでいかに落とさず走ることができるか、これを意識してレースに臨みました。

レース当日は、朝方から霧が出てしまい、視界が効かないコンディション。
しかし、体感気温はそこまで低くは無かったため、レース前のアップも通常通りで足の調子を確かめ、かなり良い状態でスタートラインに立つことができました。


スタート位置は昨シーズンのUCIポイントもあり最前列。
定刻通り、13時20分スタート。

スタート直後、JCX初戦以来のぺダルキャッチミス。
若干出遅れ、第一コーナーは10番前後で進入。

その後は2周回目から徐々にポジションを上げていき、前半オーバーペース気味の選手を徐々に捕らえていきます。


試走では難無く乗ることができていた、5か所のキャンバーセクション。
前半の3つは、勢いがあれば直登であるので乗ることができたものの、後半の2つに関しては、直登前の切り返しで、かなり減速をしないと態勢が作れなかったため、乗るべきか、それともランで押してクリアするかレース中も何回か試行錯誤しながら試しました。


5周回時には6位まで浮上。
気合を入れることも兼ね、サングラスを外しピットに投げ捨てました。

ラスト3周回の6周目に突入。
この6周回からのラスト3周回は、自分の中でもかなり頭を使った展開になったのではと考えています。

前後にはそれぞれ20秒以内に5位と7位の選手が位置する状態。

4位の選手と8位の選手の目視でのタイム差を確認したうえで、よっぽどのことが起こりえない限り、ラストはこの5~7位パックでの争いになることはこの段階で予想はできました。


私はちょうど真ん中の6位。
5位の選手は先頭集団から下がってきた選手、7位の選手は後方から上がってきた選手。
6位単独で、5位選手に追いつくよりも、7位の選手とパックの2名で追走する方が、身体的に楽ができると考え、7周回目で7位の選手に追いつかれてしまってからは、6位の2人パックで5位選手を追走します。

この周回で意識したことは、ラストの周回に向けて足を貯めることと、もう一つ。
それは、仕掛けるポイントの確認と差が付きそうな箇所の想定でした。

7周回後半で、ついに5位の選手に追いつき、3人のドッグファイトが開始。

そしてそのままラスト1周回へ。


私は、この時を待っていたと言わんばかりにスパートをかけました。
この時の心理上の作戦は2つ。
ホームストレートのラスト1周回と同時にスパートを掛けるか、コース前半のテクニカル区間でスパートを掛けるかの二択。
前者は、後半タレて追いつかれてしまうリスクがありましたが、成功すればそれなりのタイム差を得られます。
逆に後者はテクニカル区間で差をつけられなければ、最後のスプリントに持ち込まれてしまい、勝ち目が薄くなってしまいます。
正直迷いましたが、私が選択したのは前者。

ラスト1周とともに、ホームストレートでスパートを掛けます。
けん制が入ったのか、運が良かっただけなのか、その後上手く抜け出すことができ、単独5位になります。

そこからは、前の周回で確認をしたイメージで、ミスが発生しづらい、確実なライン選択を意識。

後方の2選手とは徐々に差が開いていく事が目視で確認できました。

その後もペースアップを維持し続け、4位選手が見える位置まで上がってきましたが、さすがにポジションアップもここまで。

ラストのホームストレートは力を出し切るイメージで。
最終的に、5位でのゴールとなりました。


レースの内容としては、前半で遅れしまったものの、後半に向けてポジションを上げていき、ラストは冷静に戦略を考えアクションを起こすことができ、久々に思い通りにいったレースとなりました。

しかし、絶対的なスピード不足や、地脚が無いこと、コーナーでの課題がそれなりにあることも事実です。
良いイメージはそのまま、悪かった点に関してはしっかりイメージを修正できるように心掛けていければと考えています。


少し余談です。
私が、シクロクロスのレースに関して考えていることは、結果からすべての事項を考える、という事になります。
レースですから、最終的に重視されるのは結果です。
何分ランニングした、一度も自転車から降りることなくレースを完結させた、そのようなことは最終的なリザルトには、当たり前ですが一切反映されません。

例えば、今回のレースでのキャンバーセクション。
これも無理に乗っていこうと考える選手もいらしたかと思います。
しかし、乗れずに結果的に遅くなってしまうのであれば、見栄えは悪いものの、降りてランニングという方法も、もちろん選択としてはアリだと考えています。

人それぞれ、持っているポテンシャルが違うので、全員が同じ動きができないことは当然です。
しかし、その人の中でいかに速い方法でレースを走る、と結果から考えたとき、他人の真似を無理してやる必要は無いとも考えています。

レース時のその時、自分自身が一番速くその区間を通過できる、と考える方法を自信をもって実行する、ということが結果を出すためには大切なのではないかと、私は考えています。


次戦は野辺山2days。
天候は荒れそうですが、精神的に余裕を持ち楽しく良い結果が出せればと考えています。

今回も、沢山の応援、そしてサポート本当にありがとうございました。

それでは。

PAXPROJECT 宮津

Photo by. FABtroni+camera 様. Kikuzo Photo 様. Tanabe