2018年5月23日水曜日

SDA in 王滝 2018 100km

SDA in 王滝 2018 100km

2018年 5月20日(日)開催

出走カテゴリ:100km (1way course)

天候・コースコンディション:晴れ・ドライ、ウェット

リザルト:総合2位

バイクメンテナンス・パーソナルサポート:PAXPROJECT PowerBar, TopSpeed, LAKE, New-HALE

Ride data of  PAXPROJECT FS-29er prototype with SRM PC8

Bike:PAXPROJECT FS-29er (gearratio:36 × 10-50t)

Distance:91.4km  time:4°08'22"  ave speed:22.1km/h

Wheel:PAXPROJECT carbone fat rimtape less

Tire:IRC tire MIBRO for MARATHON  1.7bar, IRC tire G-CLAW 1.8bar

Race bike main component:SRAM XX1 & XO1 eagle one by twelve system

Power data recording medium:SRAM XX1 Quark (wolftooth 36t)

Normalized power:294w TSS:259.0 work:3,856kJ Elevation gain:2285m

Ave heartrate:158bpm Max heartrate:175bpm

Energy food, drink:PowerGel × 6 , TOPSPEED × 1, TOPSPEED mineral tablets


5月19~20日に開催された、SDA in 王滝 に参戦してきました。
結果は総合2位と、絶対に勝ちたいと思っていたレースを落としてしまい、落ち込んでいる部分も大きいですが、それもまた経験と捉え、今は前向きに次の目標に向かっています。

今回のレース内容は、一人の選手としての目線で書かせていただきます。
別途で、スタッフとしての総評も書かせていただきましたので、よろしければご参照ください。


私は4月より、王滝村地域おこし協力隊として王滝村に定住しながら仕事をする中で、今回から初めてこのSDAシリーズのレースに、選手の傍ら、スタッフとしてもレースに携わさせていただくことになりました。

また、今回のレース前週に参戦した UCI mountain bike maathon series Germany
SDA in 王滝と同じマラソン競技でありながらも、世界選手権で上位に入るような選手も参加したこのレースに出場してから強行での参戦となりました。
時差ぼけの影響や、移動での疲労、またそのレースで痛めてしまった膝の影響もあり、ベストな状態にまでコンディションを上げる調整能力も、それと同時に試されました。

レース前日は、パワースポーツさん主催のファンライドツアーのアテンド役として務めながら、会場の設営や、作業など、慌ただしく動き、一息つくことができたのは、帰宅して翌日の準備を終えた21時過ぎ。
翌日のプランニングや、業務内容を確認し、21時30分に就寝しました。

レース当日は、3時30分起床。
朝は、炭水化物中心の食事を取ったのち自宅でゆっくり過ごし、会場であるスポーツ公園には5時15分入り。

調子の確認も含むウォームアップをローラーにて15分ほど行い、身体も良く動き、連戦の疲れもさほど出ていない比較的良い状態で、自信を持ってスタートラインに並ぶことができました。
去年に引き続き、レース前の安全祈願を担当させていただきました。
Photo; S.ikeda san
午前6時。100kmの部門がスタート。

スタート直後は10分ほど、舗装路のパレード走行。
多少の会話を挟みながらも、選手各々集中力を高めている状態。
Photo; S.ikeda san
無論、私も現状の調子を確認すべく、リアルスタートに備え身体を温めていきます。

氷ヶ瀬のゲートを通過し、先導車が離れリアルスタート。

今回のレース、コースの大幅な変更もありましたが、地元のレースということもあり、目標は総合優勝と定めレースに臨みました。
その中で、現状の私がマークすべきと考えた選手はただ一人。
ドイツからの留学生、German Technology Racing Team 所属 Lysander Kiesel 選手でした。
前週のCouoe du Japon XCO 八幡浜では、3位に入賞しており、彼が今回出場する情報を得てからは、体格や特性、レース機材についての情報を集め、今回の王滝でのレースに向けてどう戦うべきかを考え、具体的な作戦を立てレースに臨みました。

スタート直後は、比較的ゆったりとしたペース。
その中でも、昨年と同様に TEAM SCOTT の松本選手がペースメイク。
それに、私とKiesel選手が若干距離と取りながら第1区間の登りを走行していきます。
松本選手が序盤の登坂区間では、ランデブ状態になることは予定内で、逆に、登りでのペースメイクをしていただき、如何に後半に向け脚力・体力を温存するか、またKiesel選手のこのコースとの相性を探れるか、という2つのことに集中してレースを進めていきました。

出力で考えるとTempoレンジ、心拍数では80~85%ほどの余裕の持ったペース。
時より、松本選手と先頭交代を交えながらも、前には出ず、後方で様子を伺っているKiesel選手の動きを観察しながら、第1区間の登りを展開していきます。

コース変更区間の、120kmで使用されるループ区間の登りを終え、いよいよ下り区間に突入。
下り区間も、序盤は私、松本選手、そしてKiesel選手の順に展開。
例年より、落石が多く、コース状況は悪いということを事前に把握していたための、先頭でのレース展開でした。

その後は、第1区間の登りと同じような展開。
時機に、松本選手がのレース先頭パックから離れ、私とKiesel選手のランデブがスタート。
ここからが、本当のレースと考え様子を伺いながらレースを進めていきました。

常に私が前、Kiesel選手が後ろ、の状態でレース展開。
私が登り区間で数秒タイム差を得て下りに入ると、Kiesel選手が下り区間終了時に私に追いつくという、ひたすらこの流れの繰り返しでした。
登りではマイペースで登ることができ、下りでは私の通ったラインに合わせて下れる、後追いのアドバンテージ。
先行している私の方が、明らかに無駄なエネルギを使って損している実感はもちろんありましたが、コースを全く知らないKiesel選手に対して、当然の行為だと考え、常に先行してレースを進めていきました。

第1チェックポイントは、1時間42分台で通過。
Normalized Powerは310~320wほど。
ペースも出力もほぼ予定通り。
パックの形態は変えず、そのまま下り、三浦ダムの平坦区間へ。

平坦区間では、現状ペースを維持するため、Kiesel選手にローテーションを要求。
快く受け入れてもらい、30km/h前後で余裕を持ち進めていきます。

実は、このローテーションの要求、Kiesel選手の今後の行動を探るうえで重要な行為と位置付けていました。
Kiesel選手は先頭にほとんど出ず、彼のペダリング動作や技術的な能力がほとんど分からない状況であったため、平坦区間での動きを観察し、どういったセクションが得意なのか把握していきます。
例えば、平坦気味の登りか、急な斜度で落石が多いような登りか、それともアップダウンの多い単発的な登りか。
ここで得られた情報を、三浦ダム以降のコースプロフィールに当てはめ、どの区間で私が仕掛ければ、Kiesel選手とのタイムアドバンテージを得られるか、そして私の方が最終的に先にゴールできるのか、考えながらレースを進めました。

三浦ダム以降の登りセクション。
私が先行なのは変わらず。しかし、Kiesel選手の登坂ペースが若干落ちたように感じ取れました。

ここで立てた作戦は2つ。
1つ目は、第2チェックポイントである一ノ瀬までに30秒以上のタイムアドバンテージを得て、第3チェックポイント以降をそのままリードし進めていく作戦。
2つ目は、第2チェックポイントまでは、仕掛けるのを我慢し、第3チェックポイント以降の舗装を含む緩斜度な登りで仕掛けリードする作戦。

Kiesel選手の登坂の様子を見ながら、前者の1つ目の作戦で行くことに決め、レースを進めていきます。

一ノ瀬までの登り区間でタイムアドバンテージを得るため、その区間はThershold FTP強度付近まで、負荷を掛けペダルを回していきます。
その時点では、この区間の後、多少のペースダウンがあったとしてもこのペースでゴールまで持ち、トップでゴールできる自信がありました。

第2チェックポイントの一ノ瀬へ。
3時間06分台で通過し、一気に10kmを超える下り区間へ。
後続にKiesel選手の姿はなく、このまま快調にりリズムを作っていくべく、レースの主導権を握ります。

ダートの林道下りの区間を終え、舗装路の下り区間へ。
ここでの動きが、今回のレースの大きなポイントとなりました。

舗装路下り、トップギアの10tを使い切り、トルクを掛けながらペダリングしていきます。
しかし、下り区間で足を休めるという、当初の計画とは正反対の行為。
速いリズムは保てたものの、足の疲労が徐々に溜まっていく実感がありました。

真っ暗のトンネル区間も安全に通過し、いよいよ下り区間を終え、登り区間へ。

第3チェックポイント 滝越 78㎞地点。
3時間27分台、依然トップの状態で通過。

しかし、ここから予定調和が始まりました。
下り区間で休められなかった足は、登り区間に入ってもキレの状態が全く無く、とにかく足が回らない状態。
おまけに、登り区間のタイム逆算から考えたエネルギ補給プランだったため、手持ちの補給食が殆どない状況で、完全なハンガーノック状態。
視界は狭まり、徐々に白い景色の幻想が脳内に見え始めてしまい、緊急時用のTopSpeedを流し込み回復を見込みつつも、状況は悪くなっていく一方。

そこからの記憶があいまいになってしまい、どうこうして惰性でペダリングし踏ん張っている間にKiesel選手に交わされてしまい、2位に後退。

力を出したくても、身体がそれを受け付けない状態。
なんとももどかしく、また非常に情けなく、これほど辛い思いをしたのは去年の王滝以来でした。

やっとの思いで最後の登り区間を終え、下り区間へ。
視界が効かない中、追いつけるかもしれないチャンスにかけて、全力で追いました。

ゴールに近づくにつれ徐々に、"負ける"とい文字が頭を過ぎりはじめ、ラスト1km地点でも依然変わらず2位で通過。

そして、ゴールラインが見え、負けを確信。
2018年 SDA in 王滝 総合2位で終えました。

ゴール後は、意識が軽く飛び、暫く立ち上がれなかったものの、回復次第 Kiesel選手のもとへ。
ここ王滝が地元であり、また登坂能力レベルから分析し、一番ライバル視されていた私の動きを最後まで徹底的に観察し、マークされていたことが分かっていただけに、本当にあっぱれな総合優勝でした。


私個人としてのレースの感想は、絶対勝ちたいと思っていたレースを落としてしまい、正直なところかなり落ち込んでいます。
しかし、ここ王滝のレースにわざわざ海外の選手に出場していただけたという行為が、落ち込んでいることに対しての矛盾になってしまいますが、とても嬉しく感じました。
このSDA in 王滝、セルフディスカバリーアドベンチャーシリーズの、最終的なレースの目標は、私としてはやはり国際規模の、大きなレースになって欲しいと思っています。
そのためにも、今回参加していただいた海外のトップ選手、Lysander Kiesel選手や、カナダ出身のSonya Looney選手に参加いただいたことは、今後のこのレースの在り方としても良い流れに繋がっていくと思っています。


これからもっと、このSDA in 王滝 というレースを盛り上げていくためにも、そして、王滝村の復興を目的として当初始めたこのレースの本来の目的を達成するためにも、1人の選手としてまた、1人のスタッフとして、このレースの更なる発展に努めていくべく、結びの挨拶とさせていただきます。

最後になりますが、正規ルートを取れない中にも関わらず、多くの選手にご参加いただき、またスタッフとしてご協力いただきまして、誠にありがとうございました。
そして、本当にお疲れ様でした。

皆様、ありがとうございました。

Photo; Araki san
team PAXPROJECT
王滝村地域おこし協力隊
宮津 旭


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